читать дальше——それ、ツラいことじゃないですか?
「いやあ、幸せなんですよ。何にしても疲れるまで眼えるなんて、そんなことなかなかできることじゃないですし、やっぱりどうしてもいろいろ考えてしまうんです。でも、あんまり考えすぎずに物事を見ていくっていうのもやっていきたいですよね」
——うん、櫻井さんにも僕らにも、単純に、純粋にものすごい楽しい1年が待ってるんですよね。もう、盛りだくさんじゃないですか。
「そうですね。ちょっと話戻りますけど、昨年末の武道館で、〈COSMOS〉のあとに、スクリーンに2012年のいろんなスケジュール——ツアーやリリースやイべントを発表しましたよね。それをやろうってイべンターさんが言ってくださったから、〈COSMOS〉をああいうふうにできたっていうのはあるんですよ。発表したらお客さんがものすごい盛り上がってくれて」
——すごかったですよね。
「しんみりとしたままライヴが終わっちゃうのはどうかなあって、ずっとそこが気になっていたので、よかったですよ」
——忙しかったですけどね、感情の揺れが。
「ライヴの余韻が……キャー!みたいな(笑」
——そうそう。もうちっと泣かせてくれよと思いながら、うわ!とか言ってね、俺はちょっと困りましたけども。
「(笑その辺は女性のほうが切り替え早いから」
——あはは。そうかも(笑。
「でも、あれだけ喜んでもらえたのは本当に嬉しかったし、期待に添えるよう、ド派手に行きたいと思ってますよ」
——ちなみに「夢見る宇宙」も、そういうテンションで聴くと、次は楽しいこと、いいこと待ってるぜ!っていう、そういう曲に聴こえてくるんですよね。
「うん、まあ、宗教的なところに行ってしまうのはちょっとなんなんですけど、輪廻じゃないですけれど、そういうところはあると思います。つながっているというか、終わりかと思ったらまた始まった、別れかと思ったら再び会った、みたいな。歌詞の世界、物語の世界では、終わりがあるからこそ始まりがあって、だからこそドラマになるというのはありますからね」
——輪廻、つながりという意味では、トリビュートアルバムやBUCK-TICK FESTでもなんだかそんなことを思うんです。BUCK-TI
CK聴いて音楽始めた人たちがどんどんと登場しつづける。育ってくる子供たち、次世代へ温かい目を注ぎながら、そして自分たちも絶えず生まれ変わる、という。
「……うん」
——「夢見る宇宙」でここまで夢見る僕をどう思いますか?っていうのも訊きたいですが。
「あっはっは! それはもう夢見っぱなしでいてくださいよ(笑。でもね、僕ら、実際そこまで大きい器じゃないですょ。トリビュートさせてください! 参加できて嬉しいですって言ってくれるのはもちろんすごい嬉しいですけどね。昔は僕らもそういう立場であったわけですからね。でも、『大御所はこっちにいてください』みたいな扱いはされたくないですし、やっぱりずっと若手でいたいですけれど」
——25年目でそれ言いますか。
「よろしくお願いします!」
——(笑こちらこそよろしくお顆いします。でアルバムの作業が終わったとのことですから、せっかくなのでアルバムがどんな世界になっているか、最後にちょっとでも教えてもらえると嬉しいんですけど。
「うん、どうだろう……すごく自由なアルバムになってると思いますよ。前みたいにひとつの世界観に基づいて、コンセプトを決めて作ったりするわけじゃなく、1曲1曲、あちこちに飛んでいっているような、なんだかライヴバンドっぽい感じの印象だと思います」
——へえ〜。それって本当に久しぶりじゃないで1か?
「ですよね。ここ最近はコンセプトを決めてやってきましたからね」
——櫻井さんの歌詞は?
「うん、自分の思い通りに書けたと思いますよ。〈自分が好きなことしか書かない!〉っていう感じで書けてると思いますよ」
——シングルもそうですけど、本当に腹を括って取り組まれたんですね。本当に楽しみですよ。
「去年は、〈唄えるんだけど、何を唄えばいいんだろう?〉って思ってたわけですからね。……今はとにかく後悔のないように、悔いを残さないように、って思ってますよ」